メカニカルキーボードのキーキャップについて
メカニカルキーボードのキーキャップについて
(より素敵な自作キーボードを有するには、キーキャップを変えてみましょう)
キーキャップとは
キーキャップはキースイッチの「軸」部分にかぶせるパーツです。表面(キートップ)にはそのキーに押したときに入力される文字や記号が刻印されています。キースイッチとキーキャップの一組がそろって初めて1つのキーとして成立する、キーボードの中でも重要なパーツです。キーキャップは指先が直接触れるため、その形状や材質、表面の仕上げなどが打鍵感に影響することはもちろん、キーボードの外見のかなりの部分も占めます。色や刻印などのデザインに凝ったものも多く、まさにキーボードの“顔”といっていい。一般的にはキーボードはキーキャップを含め、全体的に黒やグレーなど無難なカラーリングのものが多いが、キーキャップを自由に変えられないものもあります。
交換キーキャップはカラフルなデザインがまず目を引くが、形状にもさまざまなバリエーションがあります。その中でもよく用いられる代表的な形状の類型のことを「プロファイル」と言います。目には見えないが、キーキャップの素材も重要なポイントです。キーキャップで使われる素材は大きく分けてABS樹脂とPBT樹脂の2種類があります。ABSは加工がしやすく、刻印部分に別の色の樹脂を流し込む「二色成形」という複雑な技術が利用できます。二色成形は原理的には摩擦によって刻印が削れて消えてしまうことがないため、高級なABS製キーキャップでよく用いられています。
キーキャップの素材と形状
キーボードを着飾る視覚的アイテムであると同時に、打ちやすさを左右するという点においても極めて重要なパーツです。キーキャップは対応するキースイッチの種類、材質、外形、サイズ、表面印字(刻印)の印刷方法などで様々なものが存在します。外形で例を挙げると、市販キーボードによく使われているOEM プロファイル、Cherry社に使われてきたCherry プロファイル、大振りでレトロな雰囲気を醸すSA プロファイル、背が低く全行とも同形状のDSA プロファイルなど、様々な形状があります。多くのキーキャップの材料はABSやPBTなどのプラスチックが使われて、キーボードを着飾るという側面を発展させたキーキャップとして、Artisanキーキャップと呼ばれるキーキャップも存在します。
素材の種類:
キーキャップに利用される素材は多くなく、市販されているもののほとんどはABSもしくはPBTです。
ABS:ABS樹脂は安価で、加工がしやすく、多くのキーキャップで採用されている素材です。文字とそれ以外の部分を別の色の樹脂で作るダブルショット(二色成形)キーキャップも、この素材を利用する場合が多いです。しかし耐久性は他の素材と比較して弱く、日光や紫外線にさらされると、劣化したり長時間の使用で摩耗します。(摩耗するとテカテカした見た目になります。)表面は比較的つるつるしており、打鍵音は「カチャカチャ」したものになります。
PBT:ABSと比較すると高価ですが、耐久性があり触り心地はサラサラ・ザラザラしています。ABSよりも融点が高く、成形にコストがかかるためか、ダブルショットキーキャップはあまり見かけませんが、その融点の高さを利用して昇華印刷に適しています。厚みのあるPBTキーキャップは「コトコト」・「ポトポト」といった打鍵音がします。
POM:質感や打鍵音はABSに似ているものの、ABSより高耐久な素材です。この素材を採用しているキーキャップは少ないようで、あまり見かけません。
Polycarbonate:RAMA WORKSが販売するキーキャップセットのひとつに採用されています。ポリカーボネートは上に挙げた他の素材よりも透明性に優れるため、キーボードを綺麗に光らせたい場合などによさそうです。
形状の種類:
OEM:市販のメカニカルキーボードに装着されているキーキャップの多くはOEM Profileと呼ばれるものです。各行によって傾きや高さが異なり(スカルプチャードと言います)、指に触れる上面は円柱を横にしたような(シリンドリカルと言います)形状に窪んでいます。
Cherry:OEMに似たシリンドリカルでスカルプチャードな形状ですが、OEMよりもやや背が低いです。GMK electronic design GmbH(通称GMK)社などが製造しています。
DCS:Cherry Profileに似ている形状です。Signature Plastics社が製造しています。
DSA:すべての行が同じ高さで、上面は球状に窪んでいる(スフェリカルと言います)形状を持つProfileです。Signature Plastics社が製造しています。
SA:背が高く上面はスフェリカルな形状のProfileです。四角錐台の側面は上面から下面にかけて膨らむようになだらかにカーブしています。基本はスカルプチャードですが、すべて同じ高さで揃えられたキーキャップセットもあります。一般に馴染みのあるキーキャップよりもだいぶ背が高いため初めて触る人少し驚くかもしれません。Signature Plastics社が製造しています。
G20:上面が平らでノンスカルプチャード(non-sculptured)なProfileです。Signature Plastics社が製造しています。
DSS:SAの背を低くしたようなProfileです。Signature Plastics社が製造しています。
XDA:すべてのキーが同じ高さでスフェリカルな形状を持つProfileです。DSAと似ていますが、上面の面積はXDAのほうが広いです。
MDA / MIX / EDRUG:スカルプチャードなXDAのような形状です。
MT3:Matt3o氏が設計した背が高く深いスフェリカルな窪みを持つProfileです。TopreのHiProやSAに影響を受けて設計されたようです。
代表的なキーキャップメーカー
Signature Plastics
SAやDSAなどを製造するアメリカ西海岸のメーカーです。デザイナーが好んで選ぶため製造ラインが立て込んでおり、とくにSAは半年以上の待ちとなることもあり、価格が高いです。DSAやSAで使われているフォントはGorton Modifiedで、デジタルフォントとしては存在しないらしい。
GMK electronic design
Cherry社の金型を取得しCherryプロファイルを製造し続けるドイツのメーカーです。王道的なスタイルでこちらも根強い人気を持つが、価格が高いです。
Tai-Hao
台湾メーカーで、以前は安いこと以外に利点があまりなかったが、近年、デザイン性のあるキーセットを多く手がけるようになってきた。OEMプロファイルが主流だが、キュービックキープロファイルというものもあります。薄いキーキャップを作ることが多く、昔はもっと分厚いものを作っていました。
EnjoyPBT
CherryプロファイルのPBTキーキャップに色素昇華方式で印刷している会社です。比較的安く手に入り、精度もそれなりに良いので人気があります。Gok氏の新たな印刷データによってさらに精度が上がりました。TADA68のデフォルトキーキャップを製造してるのはこの会社です。
Maxkeys
SPのSAプロファイルをコピったアジアメーカーです。初期はレジェンドに問題がありましたが、改善されてきているので、安くて品質も悪くないです。フルキーもしくはテンキーレス向けで分割キーなど特殊配列には未対応です。Signature Plasticsから古い金型を手に入れたという噂もあります。
まとめ
最近では、キーキャップの交換によるメカニカルキーボードのカスタマイズが流行しています。標準では外見で差をつけづらいキーボードですが、キーキャップを付け替えることで可愛いデザインにできるほか、各キーの手触りや打鍵感の改善にも繋がります。
♥♥HyperX Double Shot PBT Keycapsは①英語配列キーボードに対応、②PBT樹脂&ダブルショット印刷、③LEDライティングが引き立つ半透明キーキャップなので、必要とされたら是非とも使用してみてください。(下半分が半透明になったプリン状で、通常よりもLEDライティングが引き立ちます。半分だけ製品に付け替えて比較すれば、純正キーキャップとの違いが分かりやすいと思います。)♥♥
※もしメカニカルキーボードを買い求める場合、弊店が出品する新着のTMKB GK63型番(黒×灰色シリーズ)製品を是非とも確認してみてください。
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